魚辞典

シラス干し

第七回「シラス干し」

今回は「シラス干し」についてご紹介いたします。
食卓に1度は上ったことがあるシラスとは何の魚のことかご存知でしょうか?一般的には、マイワシ・カタクチイワシ・ウルメイワシの稚魚のことを総称してシラスと言います。年間を通して太平洋沿岸全域で獲れます。

 

春漁(4〜6月頃)で多く獲れるのがマイワシの稚魚で、夏漁(7〜8月)秋漁(9〜10月頃)で多く獲れるのがカタクチイワシの稚魚です。カタクチイワシは、あごが上下とも同じくらいの大きさですが、マイワシは、下あごが小さく、上あごが飛び出ています。

 

体長は2〜4cmで、鮮魚状態ですと透き通った姿をしています。生シラス・釜揚げシラス・シラス干しなどとして食され、特にシラス干しはカルシウムやコレステロールを下げEPAを多く含んだ栄養食品です。一口にシラス干しといっても、その造り方(干している時間)、またその地方によって、呼び方が変わってきます。まず、獲れたての生シラスを釜ゆでした後水切りをして、冷却(チルドの状態)しそのまま出荷したものを「釜揚げシラス」「釜揚げ」と呼びます。次に、茹で上がったシラスを天日干しや冷風乾燥をして、2〜3時間程度干し、水分を65%程度に乾かしたものを「シラス干し」「太白ちりめん」といいます。

 

さらにシラスを半日程度、天日干しや冷風乾燥をして良く乾かしたものを「上乾ちりめん」と呼びます。通称「チリメン」「カチリ干し」と呼ばれているのはこれです。昨年は品薄でしたが、今年は水温が適温(18℃前後)で、水中のプランクトンの量も増えているのでシラスの水揚げ量が多くなると予想されています。

 

シラス干しは、乳児の離乳食やお子様からお年寄りまで幅広くお召し上がり頂ける「健康食品」です。

 

築地山吉が自信を持ってお届けする今が旬の「シラス干し」をこの機会に是非ご賞味くださいませ。

 

▼EPAについて
五個の二重結合をもつ不飽和脂肪酸。イワシ・サバなどに多く含まれ、血中コレステロールの低下や血栓の形成抑制などの作用がある。IPA 。エイコサペンタエン酸( EPA )。

 

 

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