魚辞典

鰰

第十一回「鰰(ハタハタ)」

今回は鰰(ハタハタ)についてご紹介いたします。

ハタハタは白身で脂がのっており、弾力がある食感で大変おいしい魚です。元々大衆魚として親しまれていましたが、ここ数年で水揚げ量が減少してしまったため、現在では高級魚として取引されています。

 

ハタハタの干物は兵庫県香住町で作られたものがとてもおいしいと言われています。天日干しに重要なのは「風」。日光よりもむしろ風を使って干していると言えるくらい重要です。

香住町は日本海側に位置し、とても冷たい風が吹き込んできます。その風が山にあたり、また海岸に戻ってくる。この循環が干物(天日干し)作りに適し、人工的な乾燥機を使用せずに自然のおいしさを享受した干物ができるのです。

 

どうして香住町が良いのか。もう一つ大きな理由があります。
産卵前のハタハタは韓国の方から身に脂をたっぷりのせてやってきますが香住町を越したあたりから腹に卵ができ、たっぷりある身脂を全て卵に使われてしまいます。身脂がある段階で漁獲することができる香住町では、身脂を十分活かした他ではできない大変おいしいハタハタの干物を作ることができるのです。

 

今後築地山吉でも「ハタハタの一夜干し」を取り扱っていく予定です。

乞うご期待くださいませ。

 

 

一覧ページに戻る

トップへ戻る